「伊予竹に 土佐紙貼りてあわ(阿波)ぐれば 讃岐うちわで至極(四国)涼しい」と歌い継がれる、丸亀うちわ。
四国伊予産の竹、土佐の和紙、阿波のノリを使って讃岐で作られるメイドイン四国の丸亀うちわは17世紀中ごろ、琴平参拝客に土産として売り出したのが始まりといわれています。その後、藩士の内職として奨励され発展し、現在では丸亀におけるうちわの生産は、全国の生産量の約90%を占めています。柄と骨が一本の竹で作られている小判型のかわいいデザインが人気です。
丸亀うちわ
雫型 金魚
丸亀市は江戸時代初期から続く、生産量や形の多様さなどを誇る日本一のうちわの産地です。
小判 藍しじら織り
徳島県の伝統工芸品である「しじら織」の布を使用した丸亀うちわです。
藍染めされた糸で織られています。
鳥獣人物戯画(八寸うちわ)
竹は香川県産の真竹を使用、紙は「友禅染和紙」を使用しています。
とても存在感のあるうちわです。
美しく均等に広げられた職人技が、透かしてみるとよく分かります。
出典 丸亀うちわ公式Instagram
丸亀うちわの特徴
持ち歩き「涼」を楽しむ伝統的工芸品
じっとしていても汗が体を伝うような暑さとなれば、涼をとりたくなるもの。多彩な形や雅やかな図柄が施され、心まで涼しくしてくれる「丸亀うちわ」。海と山に囲まれた風光明美な丸亀地方に古くから伝わり、継承され続ける職人の繊細、かつ、鮮やかな手仕事で世に知れわたってきました。1本1本に趣のことなるそれを手に持つは粋な姿を映し出し、ゆるやかに煽ぐは優美な姿を映し出します。一本の竹から作り出される「丸亀うちわ」は、古き良き伝統を守りながら時代の移ろいとともに、これからも進化し続けます。
江戸時代から続く歴史と文化。
慶長5年(1600年)、丸亀の旅僧が九州で一宿のお礼にうちわの製法を伝授したのが、熊本来民うちわの始まりと言われています。このため、「丸亀うちわ」の技術は江戸時代初期までに確立していたと考えられています。寛永10年(1633年)になると、金毘羅参りのお土産として天狗の羽団扇にちなむ朱色に丸金印の『渋うちわ(男竹丸柄うちわ)』作りを考案。その後、丸亀藩が藩士の内職にうちわ作りを奨励するなど、代表的なうちわ産地の基盤を築くことになりました。
受け継がれる伝統と卓越した職人技。
「伊予竹に土佐紙貼りてあわ(阿波)ぐれば讃岐うちわで至極(四国)涼しい」と歌い継がれる丸亀は、材料すべてを近隣で揃えられる恵まれた土地。また、全47もの製造工程のほとんどを頼る職人の手仕事は「丸亀うちわ」の要です。地紙ひとつとっても、破れにくくするため、素材の厚さにより糊の濃度を調節するなど、「丸亀うちわ」は最高の材料と卓越した職人技の集大成なのです。
日本一の生産量と多様な形状。
うちわ作りの職人が多く在住していた丸亀では、全国から特色あるうちわ作りを任されるようになっていきました。そのため、柄と骨とが一本の竹から作られる、本来の「丸亀うちわ」と、各産地の要素が融合。こうして、多くの特長を得た丸亀うちわは、今では国内シェア9割に上る年間約1億本以上もの生産量と、形の多様さともに日本一を誇り、平成9年には国の伝統的工芸品に指定されました。
47の工程に込められた職人の「心」磨き抜かれた「技」
丸亀うちわづくりには、大きく分けて「骨」と「貼り」の工程があります。一つ一つの工程に日本一の伝統を守る「丸亀うちわ」の職人芸が光ります。なんともいえない温もりは、気の遠くなるような手作業から生まれます。1本のうちわができるまで、実に47に上る工程があります。
丸亀うちわのカタチ
丸亀うちわは昔から、涼をとるだけではなく、料理を冷ます、炊事・起火、陽射しをよける、虫をはらう、ファッション、飾りなど、様々な用途に使われてきました。そして、その用途に合わせた様々な形、図柄、種類が存在し、皆に親しまれてきました。
通販サイトで購入出来る丸亀うちわ
メルカリで購入出来る丸亀うちわ
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