唐津焼の特徴と魅力!朝鮮唐津 絵唐津 三島唐津 斑唐津 黒唐津 粉引唐津等多彩な種類を持つ佐賀県唐津市の焼き物

佐賀県の焼き物 唐津焼の特徴と魅力!

唐津焼ってどんな焼き物なの?歴史は?種類は?技法は?有名な窯元は?こちらではそんな疑問にお答えします。朝鮮唐津、絵唐津、三島唐津、斑唐津、黒唐津、粉引唐津等多彩な種類を持つ佐賀県唐津市の焼き物、ざっくりとした粗い土を使った素朴で力強い印象の器、「用の美」を備える唐津焼の特徴と魅力。

 

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カートくん
カートくん

ねえねえボンゾくん、唐津焼ってどんな特徴や魅力のある焼き物なの?歴史や種類、材料や有名な窯元なんかも教えてくれないかなあ?

ボンゾくん
ボンゾくん

唐津焼は、ざっくりとした粗い土を使った素朴で力強い印象の器が特徴だね!それじゃあ、唐津焼について、詳しく説明していこうね!

唐津焼とは

朝鮮唐津、絵唐津、三島唐津、斑唐津、黒唐津、粉引唐津など唐津焼の種類は多彩です。どの焼き物も渋い色合いの釉薬を施し、使い込むほどに独特の深い味わいが出てきます。昔から茶器類の焼き物で有名ですが、皿や湯飲みなども優れた作品を生み出しています。

歴史

桃山時代から遡り、古い歴史を誇る伝統工芸「唐津焼」。諸説ありますが、近年の研究によると、1580年代頃、岸岳城城主波多氏の領地で焼かれたのが始まりとされています。その後、豊臣秀吉による朝鮮出兵の際、朝鮮陶工を連れて帰り、その技術を取り入れたことで唐津焼は生産量を増していきます。

唐津港から積み出される唐津焼は京都・大阪をはじめとする西日本に広がり、焼き物のことを総称して「からつもの」と呼ぶほどに。また、茶道の世界では古くから「一井戸二楽三唐津」と言われるように、茶人たちから愛される茶陶としてその地位を確立していました。

江戸時代は藩の御用窯として伝統を守った唐津焼ですが、明治以降その庇護を失うことで衰退の一途をたどります。しかし、人間国宝・中里無庵(1895~1985年)が長い間忘れ去られていた桃山~江戸時代初期の古唐津の技法を復活させたことで再び息を吹き返し、作り手の数も増加。現代的な感覚を取り入れた作家も現れ、今では市内約70の窯元が点在しています。

特徴と魅力

唐津焼は”土もの”と呼ばれる陶器です。ざっくりとした粗い土を使った器は素朴かつ力強い印象を与え、今も昔も人々をひきつけてやみません。茶陶として発展した唐津焼ですが、生活の道具としてさまざまなうつわが存在します。また、唐津焼の大きな魅力は「用の美」を備えること。「作り手8分、使い手2分」と言われ、料理を盛る、茶を入れるなど使ってこそ作品が完成します。近年では、酒器(ぐい呑み)としても人気です。

出典 唐津観光協会公式サイト

「KARATSU YAKI」Karatsu ware(唐津焼) impart to the United Kingdom(イギリス) .

唐津焼の種類

朝鮮唐津

朝鮮唐津とは絵唐津・斑唐津など、代表的な唐津の装飾の一つで、黒飴釉の上に海鼠釉を掛けたりまたその逆海鼠釉の上に黒飴釉を掛けたりしたものです。
この技法は全国の諸窯などに数多くありますが、朝鮮唐津は、黒飴釉の部分と海鼠釉の部分とを別々に掛け分けて、やや重なり合った部分が高温でガラス化し黒の部分と白の部分が溶け合い、絶妙な色と流れ具合の変化が特徴になります。
その名称の由来として、一説によりますと当時外国と言えば朝鮮が一番身近のようで、外国と言えば朝鮮という意味合いから来て、異国の所産のような唐津焼、朝鮮唐津と伝えるようになったようです。
でも朝鮮半島には朝鮮唐津のルーツになるような品々は少なく、日本に渡ってきてから発展したと解釈した方が良いと思います。

唐津焼とは、初期の頃は壺・皿・碗等の一般民衆が使う器を生産していたのですが、桃山時代の豊臣秀吉の朝鮮出兵(1592)頃より秀吉をはじめ千利休・古田織部等武人茶人達の影響を受け、お茶の文化が入ってき来たようです。
そのような時代的な背景で形状や装飾等に変化が現れてきたように思われます。
装飾の面では、初期の唐津には単独の顔料で絵を描き一種類の釉薬を掛けているだけが多かったのですが、時がたつにつれ絵唐津や青唐津などもそうですが、朝鮮唐津は特に、織部焼がペルシャの陶器に影響を受けたように唐津もそのようで、それぞれ違う釉薬を使い分けた装飾法が発展したと思います。今でこそ流れ具合を重要視しますが、昔は、ただ掛け分けたという感じが強いようです。

出典 鶴田 純久の章 お話公式サイト

絵唐津

唐津焼のうち鉄絵のあるものをいいます。胎土は鉄分の多い砂土で、灰釉が施され、鉄砂による草花文様や橋の上人物など瀟洒な絵のものが多く、茶碗・皿・鉢・火入など種類も多いです。絵唐津菊桐茶碗(燕庵名物)は秀吉が文禄の役の名護屋在陣中に焼かせたと伝えられ、帰洛後敷内剣仲に授けました。
また「あやめ」の茶碗はその作風から寛永(1624-44)ごろのものと思われます。
唐津では黒錆ともいい、瀬戸地方では鬼板と呼ばれる鉄を多く含んだ岩石を砕き、擂り潰して水で溶かしたものを絵の具として使い、草や木などを燃やし灰を作り、それを主成分とした釉薬の下や上などに、草や木・鳥・花・山水・川縁の小動物等のような具象紋や点や〇などの抽象紋を一筆書きのように描き、焼いたもの。
肌の色具合も青・白・赤・黒くなったりそれでも中間色ではあるがその時の窯具合により色々です。一般に唐津焼に絵を描いたものを絵唐津と称します。
珍しい例として藁灰釉をかけた斑唐津に絵を描いたものもあります。
初期の頃の唐津には草花の単純に素朴な絵柄(今の我々には何の絵柄か理解できないのが多い)が多かったようですが、織部好みの影響が入ってきた頃よりデザイン的で画材も豊富になり、筆使いも繊細になって陰と陽の使い方が出てきて、より図案的なってきたように見受けられます。
志野、織部とよく似ているものが多いようです。

出典 鶴田 純久の章 お話公式サイト

三島唐津

朝鮮の三島の作風を倣ったもの。刷毛目・彫三島風の線刻文・印花の他に型紙により文様を出したものや白象嵌を施したものなど技法は多種多様。水指・皿・茶碗・徳利などが作られ、椎の峯・小峠奥・川古窯の谷下・百間の各窯に優品が見られます。

出典 鶴田 純久の章 お話公式サイト

斑唐津

唐津焼の一種。白灰色の釉と飴釉が斑にかかったものや、青みを帯びたむらのある白濁色の灰釉がかかったものをいいます。
帆柱窯から出土するものに佳作が多いようです。
徳利・ぐい呑のほか、「王」の刻印のある洲浜形の小鉢が古来茶人の間で好まれています。
茶道辞典淡交社より
藁灰釉をかけ、白く焼きあがりますが、燃料の松灰が降りかかり青い斑文が出るところからこの名があります。
茶碗、皿、鉢、徳利、盃などがあります。
斑唐津を焼いた窯としては、帆柱、岸岳皿屋、道納屋谷、山瀬などの岸岳系諸窯がよく知られていますが、櫨の谷、大川原、椎の峰、藤の川内、金石原、中の原、岳野、泣早山、阿房の谷、道園、焼山、市ノ瀬高麗神の諸窯でも焼かれています。

これは釉薬の分類の名称で、稲科の植物で珪酸分の多い草や藁等燃やして灰を作り、それを主成分とした釉薬(白釉とも言う)が、元々白く焼き上がるのだが高温度で土と熔け合い透明になったり微妙な色が出たり変化に富み斑状になるのでこの名称が付いたようです。
この釉薬を単独で掛けたものを斑唐津、鉄分の多い飴釉と掛け分けたものを朝鮮唐津と解釈した方がよいと思います。
古唐津の初期の頃より使われた釉薬で、北朝鮮の焼き物にルーツがあり、今日の陶磁器の世界では鉱物原料が大半を占める釉薬が使われていますが、この釉薬は身近で手に入りやすい茅や稲の灰分を主成分にした使い方と思われます。
元来、陶磁器は白さに憧れるのもですが、この斑唐津の白さも一種独特な面もちがあり、鉱物原料の長石や珪石の白さとは違う味があると思います。

出典 鶴田 純久の章 お話公式サイト

黒唐津

 

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器/黒唐津向付

木灰釉と鉄分の多い黒釉のかかったもので、黒・飴・柿色に焼き上がったものがあります。作品は天目・茶碗・壺・花生などがあり、唐津のほとんどの窯で焼造されたらしいです。

鶴田 純久の章 お話公式サイト

粉引唐津

 

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褐色の粘土を使い、素地がまだ生乾きのうちに白色の化粧土を全面にかけて乾燥させた後、長石釉や木灰釉をかけて焼いたものを指します。白い粉が吹いているような風合いから、この名がついたと言われています。

粉引は、高麗茶碗に用いられていた技法の1つで、古く朝鮮のものに名品が多くみられますが、古唐津諸窯では生産されていませんでした。近代になって取り入れられた、唐津焼では比較的新しい技法です。

出典 唐津焼窯元公式サイト

唐津焼の窯元

唐津には、約70もの窯元があり、全国に知名度を誇る一流作家から若手作家まで、
多種多様な作家が独自のスタイル・想いを持って作陶に挑んでいます。

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出典 唐津焼窯元公式サイト

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